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峠の茶屋
小笠原静子さん
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人の支えがあったからこそ、今の自分がいる。

「ひと」と「ひと」のつながりに感謝し、愛のこもったカレーを提供するのは、峠の茶屋の小笠原静子さん。

 

峠の茶屋とは、橋野高炉に行く途中にある飲食店です。

しかし、ただの飲食店ではないのです。

ここで食べることができる峠のカレーは、なんと静子さんの育てた野菜しか使っていません。

ここでしか食べることができない特別なカレーなのです。

 

しかし、畑と飲食店の両立は大変。畑も大事にしなければ、

特別なカレーも作れなくなってしまいます。

そこで、静子さんはこのカレーを予約者限定で提供しているのです。

 

場所があるのに、使える器があるのに、新鮮な野菜があるのに、

もったいない。どうにかして使えないだろうか。

こんな思いから静子さんの物語が始まりました。

 

はじめは、地元の主婦の方と一緒に、なくなってしまうといわれた農協の場を借りて、簡単な飲食店を営んでいました。

 

しかし、みんな年をとるにつれやめていってしまいます。

「せっかくやったんだもの。」

静子さんはやめたくないと感じていまいた。

最後に残ったのは2人だけ。

それでも続けようとおもったのです。

 

70歳の時、東日本大震災。

しかし、たとえ1人になっても続けたい、この思いは消えることはありませんでした。

 

そのとき、支えとなったのが、宝来館の女将さんです。

女将さんは静子さんが作った郷土料理を食べることができる場をつくってくれました。

静子さんの思いが伝わったのです。

 

しばらくして、静子さんはそろそろ食堂をやめよう、と考えていました。

その時、たまたまカレーを食べに来た佐野さんという方がこう言ったのです。

「これは売り出すべきだ!やめるのはもったいない!!」

佐野さんは大のカレー好き。自分が言うんだから絶対大丈夫!!

そんな佐野さんの言葉に背中を押されて、静子さんはカレーを商品として売り出そうと動き出しました。

 

しかし、現実はそんなに甘くなかったのです。静子さんのカレーは家庭的で、商品とするには、まだまだ、足りないものばかり。

佐野さんの紹介で、カレーの商品開発に携わる方に出会えました。

しばらくは、商品として足りないものを埋めていく日々でした。

 

静子さんが大切にしたいものは、もちろん自分で懸命に育てている野菜たち。

味を消すことが無いようにしたい。煮込み過ぎて、何が入っているのか分からなくなっては困る。

たくさんの思いから峠のカレーが生まれたのです。

 

静子さんのカレーには、大切に育てた野菜はもちろん、

他にも、たくさんの方との出会い、たくさんの方の思いが詰まっています。

 

 

『ここにわざわざ食べにくる意味がある』 そんなカレーが作れたらいいなー

 

静子さんの思いが、峠のカレーのおいしさの隠し味だと感じました。

※峠の茶屋の再オープンは、メディアにも取り上げられました。

http://mainichi.jp/select/news/20150408k0000e040212000c.html