≪コスモス畑から全てが始まった≫
もともとは、「釜石を元気にしたい」という思いを胸に、荒れた田んぼに、
コスモスの種をまき、コスモス畑を作ったサヱ子さん。
コスモスを見に人が集うようにはなったが、
もっと多くの人が集える場所にしたいという思いから、
創作農家レストランこすもすを平成19年にオープンさせた。
季節の野菜を使った創作料理は多くの人から愛されている。
そして平成28年3月に開催したMeetup Kamaishi では、ピザ作り体験を実施。
生地をこね、釜石産の材料をトッピングし、釜石名産甲子柿を混ぜたトマトのソースをかけて、
こすもす自家製の釜で焼いたピザはお客さんから大評判!
多くのお客さんに釜石の魅力を料理を通して伝えた。
≪子どもたちのために≫
オープンから3年後、東日本大震災が起きた。
学校は避難所になり、公園には仮設住宅が立ち並び、
子どもたちの居場所がなくなってしまっていることにサヱ子さんは不安を感じていた。
釜石へボランティアに来ていたひとに、子どもたちの居場所になるような
公園を作りたいと相談したところ多くのひとが公園づくりに賛同した。
そして、沢山のひとが関わって、自然いっぱいのこすもす公園が完成した。
また、ある女の子の「こすもす公園の前にある工場の壁が津波に見える」
という声をサヱ子さんが聞き、“希望の壁画プロジェクト”を開始。
画家の阿部恭子さんの協力のもと、子どもたちに夢と希望を持ってもらえるような壁画を作り上げた。
子どもたちにとってこすもす公園はなくてはならない大切な居場所となった。
≪元気の源≫
サヱ子さんにとって嬉しいことは、若いひとたちが釜石に来てくれることだ。
自分ひとりだけではできなかったが、若いひとたちの応援や協力のおかげで色々なことができた。
「若いひとたちがいてくれるだけで、とっても元気をもらえる」と笑顔でサヱ子さんは話してくれた。
≪サヱ子さんにとってふるさととは≫
“育ててくれた場所”
「自分を育ててくれた釜石を元気にしたい!」という思いを持ち続け、
サヱ子さんは美味しい料理と自然いっぱいのこすもす公園を通して多くのひとを迎えている。