釜石のとある高校生が言い出したプロジェクトが、約一年の月日を経て実現しました。
仮設住宅に住む人の多くは自分の住まいを「かせつ」と呼び、決して「家」と呼びません。
再建した住まいに移るまでの仮の住まいですので、これまで何ら違和感を感じていませんでしたが、それでも高校生たちにとっては貴重な青春時代を過ごした思い出の「家」なのです。その思い出の詰まった住まいを「かせつ」と呼んだまま離ればなれになるのは悲しいことなので、みんなでマグネットアートで彩ることで、愛着を持って「かせつ」を「家」と呼んでほしい。そしてバラバラになった後も続く繋がりをつくりたい・・・。
正にこの想いに共感したことから、釜石高校2年の寺崎幸季さんの伴走役をさせていただきました。
◆5月某日
思い起こすと5月某日・・・日比野克彦さんへ直談判するきっかけをつくったことが運命の分かれ道でした。
あの日あの瞬間が忘れられません。「何か“こと”が動き出すときの空気感はこんな感じなんだな・・・」と独特の雰囲気が場を包み込んでいたことは今でも覚えています。
そして『釜石マグネットぬりえプロジェクト』は大きく動き出して、8/1・2の仙台でのワークショップイベントでイメージが具現化し、突如レミオロメンの藤巻亮太さんがゲスト参戦することが決まり!!焦った直後に下村さんへ丸投げしたことで、9月20日のイベントはアットホームな雰囲気のまま無事に終えることが出来ました!
◆9月20日
当日は仮設団地や近隣の住民の方々などなど多くの方にご来場いただき、男女や年齢に関わらず思い思いの[♥]のマグネットをつくり、みんなで仮設住宅の壁を彩りました。
10㎝×10㎝のマグネットを当日は6,000枚ほど貼り貼りしましたが、もちろん当日のワークショップだけで用意するのはよっぽどの職人がいても難しいので、事前に多くの方に作成してもらいました。
地元の幼稚園や小学生、ボランティアで釜石を訪れた方に加えて、ゆきちゃんの通う高校では全校生徒がつくってくれました!
また、これまで縁があった方からお初の方まで、仙台・東京・北海道・長野・大阪・京都などなど、釜石には行けないけれども制作したマグネットを送り届けてくれた全国各地の皆さんの想いが積み重なったからこそ、今回のイベントは成功したといえます。
住民票は釜石に無いけど、さんつなの活動を通して釜石や三陸を好きになっちゃった人たちを勝手に「さんつな会」のメンバーと呼んでますが、震災直後から活動の中で大切にしてきたことの一つが「釜石ファン」を多く生み出すこと。
ちょうど釜石に来ていたボランティアさんやインターンの若者がゆきちゃんに寄り添いながらお手伝いをしてくれたことと、想いに共感してマグネットづくりを買って出てくれた全国各地の方々がいたからこそ成り立ったプロジェクトだと勝手に思っています。
でも、それを後押ししてくれる大人や仲間が地域内外にいて、そこと繋がりやすい環境があるって素晴らしいことだと思います。
それにしても、慣れないことは抱えずに慣れてる人に早めに投げるのは鉄則ですね!今回の大きな学びと教訓です。笑
お陰でここ数ヶ月の疲労具合はいつも以上だった気がしますが、それでもやり切れたのは、地元の寺崎応援団の仲間たちや、さんつなボラ&インターン・全国各地の方々だったり、何よりゆきちゃんの頑張る姿に支えられたことに尽きますね。
改めて関わってくれた皆さんに感謝感謝です!!
主役の高校生に匹敵するくらいの達成感を感じてることは、今回だけは見逃してください。笑
(いとう)
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《参考》
【家をいろどるハートマークづくり】
岩手日報:http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20150920_7
朝日新聞:http://www.asahi.com/articles/ASH9N3VH6H9NUJUB006.html
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《いろいろ募集中です!》
●10/9(金) 大阪経済大学 地域活性化支援センターオープンカレッジ(大阪府)
●10/10(土) 講演会 東日本から5年「地域のために立ち上がり挑戦する人の多いまち釜石の今」(大阪府)
●10/29(木) 囲炉裏の会(東京都)※詳細未定
●11/24(火) かまカフェ(東京都)※詳細未定
●11/27(金)〜29(日) 【仙台集合・解散】復興に向けて本気な「人」に出会う旅 被災地応援ツアー2015
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